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2013.08.15
デジタル問題の問題

どっせーぃ!
すんません。ちょっとかけ声ぐらいかけんと半年ぶりのブログ書き込みなんで
ちょっとビビっております。
細々と生きております。
お久しぶりでございます。
と言ってももう忘れ去られてるでしょうから、こそーりと更新させて頂きます。
今日のお話は「元町映画館」の公式ではなく、わたくし個人としての意見ですので、
ご質問&クレームは総てわたし宛に、このブログにお願いします。
何なら、映画館にいつでもお話しに来て下さい。
実は半年前に書きかけでアップしなかったお話を今日はアップします。
めちゃ長いです。拡散するつもりはないのでわざとです。興味がある方だけどうぞ。
半年前に浅井さんに、いろいろと責められましたが、アップリンクさんには劇場もあり、
劇場側の苦悩を知らないわけでは決してないということを考えると、やはり
「考え方の違い」だと思う。
お金の問題は、そこは企業努力で何とか解決しろ。という事である。
とても明確で解り易い解決法である。
しかし私は、ミニシアターのデジタル問題と企業努力は関係ないと思います。
私が問題にしているのは不公平を押し付けられていると思う事です。
元町映画館は非営利団体の一般社団法人です。
元町映画館はバブル期に全盛だったミニシアターを目指しているわけではないし、
シネコンに対抗するつもりもない。出来れば、シネコンのような設備が欲しいです。
単にお金の問題です。
「良い映画」にお客さんがたくさん来るとは限らない。たくさんお客さんが
来るのが、良い映画だとは限らない。(良い映画の定義にもよりますが)
良い映画をシネコンで上映するようになれば、ミニシアターなど必要ないと私は思う。
専門家や、私と意見の違う、デジタルで完璧なサウンドシステムを目指す人には、
全然設備がなっていない!とお叱りであろう。しかし、元町映画館で画質や音響が
悪いとお客さんに言われた事はない。(良いと言われた事は多々あります)
これは「客なんてそれほどの違いが理解できるかよ」とお客さんをバカにしている
のではなくて、私は純粋にお客さんの目指しているのは、完璧な画像や完璧な
音響システムではないと思う。
そりゃ、きれいな画像や音響にこしたことはない。だから、良い映画をシネコンで
上映するようになれば、ミニシアターなど必要ないと私は思うのだ。
しかし、そういったお客さんは少しぐらい悪い環境でも「見たい作品」が上映されて
いる映画館に行くのではないだろうか?と私は思う。
私が映画館をする前は、もちろん映画好きの普通のお客さんだった。
暇さえあれば映画館に通った。そんな時にも、画像が汚い(もう全く字幕が見れない
とかそこまで酷いとダメだと思うが)とか、音響が悪いと言う理由で映画館に
行かなくなる事はまったくなかった。それは、その作品が見たいので、近場では
この映画館しか上映していないからだ。感謝して観にいっていた。
環境などどうでも良い。映画を映画館で見たいだけなのだ。シネコンが総ての映画を
取りこぼさなく上映することになればミニシアターなどいらない。
設備の良い映画館に越したことはない。
(家でDVDやブルーレイで見て、満足できる人はこの意見には反対でしょうが。)
大黒座の話をした時にも書いたが、店主が「お客さんが来なくなれば映画館は
閉めるだけ」という言葉が全てです。
でもお客さんが入らないのは時代だと思う。
「儲かる映画」はシネコンが上映し、単館系の「儲かる映画」は神戸では
シネ・リーブルさんが上映をする。
シネコンもリーブルさんも上映しない映画「儲からない映画」はこちらに回ってくる。
そのうえ集客できないのは企業努力が足りないと言われる。
『少年H』をうちで上映させてくれたら、満員にする自信ありますよ。
500万ぐらいすぐにどうにかなると思いますよ。
いや、配給に文句言っているわけではありません。儲からない映画の中にも良い映画
や名作はたくさんありますので。
そんな上映環境の悪いボロっちい映画館が映画館と言えるのか、そんな小さな
スクリーンでそれでも映画館と言えるのか、というお怒りでしたら、
「映画館という名前を付けてすみません」と素直に謝るしかない。
そんな映画館は潰れてしまえば良いのだ。という事でしたら、反論はいたしません。
しかしお前とこに金がないのは企業努力をしていないからだろ。責任転嫁をするな
と言われれば、納得がいきません。
お金の面ではそうかもしれないですが、文化継承や映画文化を盛り上げる努力や、
芸術などに関しての努力は、ミニシアターの方が努力しているのではないかなと
私は思っています。
だからミニシアターのデジタル問題と企業努力は関係ないと思います。
問題は配給会社はデジタルにしたら、コスト面に恩恵がありますが、劇場には
全然ないと言う事。デジタル推奨派はデジタルにしたら、本当にお客さんが増える
と思っているのでしょうか?フィルムが嫌で、今までは映画館に行かなかったけど、
デジタルになればキレイになったから行こうかしら。と言うお客さんがどれだけ
いるのでしょうか?これは企業努力とは関係ないことだと私は思う。
2000万の寄付をして欲しいと言っている、市民映画館もきっと企業努力は
一生懸命していると思います。
私が東○の経営者なら、デジタル化は推奨するでしょうし、配給会社だったと
しても推奨します。だって経費削減になるというんだから。
しかし映画館、特にミニシアターの経営者なら、絶対にデジタル化は推奨しないです。
フィルムで上映したいです。だって設備投資に大金がかかるんだから。
経費削減にはなりませんよ。
新しい機材を入れたからと言って、利益はあがりません。可能性として3Dなどの
上映が出来るとか言いますが、3Dの上映をしたいわけもありませんし、
所謂デジタルのメリットの部分で良く言われるものは何一つとして魅力を感じません。
それなら、映画館を辞めろとおっしゃるかもしれませんが、そうですよね。
その論理の方が、企業努力とか言って騙されるより、何倍も納得します。私は。
まあ、私の一存で映画館を閉じる事は出来ませんので、単に私が辞めて終り
という感じでしょうか。
VPFに加入している映画館は“配給会社が”1作品1スクリーンごとに料金を
VPFサービサーに支払います。VPFサービサーに支払う全金額の7割ほどは
“配給会社が”支払うとのことです。映画館が支払うのは3割ほどということです。
リースで考えるとDCPの映写機代の7割は“配給会社が”払っているということです。
じゃあ、リースじゃなくて(VPFに加入しなくて)、自腹で買う映写機の7割はなぜ
配給会社は払わないのでしょうか?
もし配給会社が払うのなら私は不公平だとは言いません。
実際、あるミニシアターが興行収入から少しだけ回してもらうようなお話しを
していましたが、相手(配給会社)が多過ぎて、やはり全配給会社からは無理だろう
と言うことで、諦めたようです。
いや、配給会社の悪口が言いたいわけではありません。
これこそが、ミニシアターの(企業努力じゃなく)デジタル問題だという話です。
そんな事言うなら、VPFに加入すればいいだろ。とお思いでしょうが、
もし加入すると、上記のように作品ごとに何万円とVPFサービサーに“配給会社が”
払うので、あまりお客さんが入らない興行収入の少ない作品を配給している会社は
赤字になります。
だったら、興収を上げれない小さな映画館でVPFに加入しているところには
映画を出せない。という事になり、映画を配給してくれなくなります。
だから配給会社は劇場に出来るだけVPFに加入しないで欲しいということです。
それなら一銭も払わないですむからです。
と考えると、どうしても劇場が不公平にも損をしていると思いませんか?
じゃあ、他館もやっているように、チケットや劇場招待券を前もって買ってもらう
システムで購入資金をお客様に助けてもらうというのを実施するのが良いのか。
しかしよく考えてみれば、それは後々招待券で来られるという事で、結局
興行収入から前もって引いているという事ですよね?
しかも、これは浅井さんも「そうすれば?」と言っていましたが、なぜそこは
目をつむっているのでしょうか?そのへんはナゾです?
ちょっと日にちが過ぎて、なんだかいろいろな人のデジタル問題に関してのブログを
読んでいると、もうどうでも良くなって来た。
みんな自分の意見が一番正しいみたいなブログが多いですが、
あまり広範囲で理解している人はついにみつからなかった。もちろん私もですが。
見た総てのブログに「違うんだなぁ」と思う箇所が最低5個ぐらいは出て来る。
(私が正しいと言うわけではなく)
やはり個々の苦悩は皆の苦悩ではないのだという事が解って来た。
デジタル問題とは解り易いモノではないのだと解って来た。
東京でも地方でもたくさんの古い映画館が廃業の憂き目に遭いました。
それには、企業努力は関係なく、廃業になってしまった事自体が、
デジタル問題なんじゃないかなと思うんです。
今回は長過ぎた上に、何か支離滅裂で意味不明が多くてすみません。
明日からは、軽く、ブログを更新したいと思っております。
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