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    モトセレ2
    どーも。映写に回されまして忙しくて、なかなか落ち着いて文章を書けません。
    前回に引き続き、モトマチセレクション特集第2回です。

    “今、スクリーンで観たい映画”を元町映画館独自の視点で選ぶ、
    新旧洋邦、ジャンルも問わずの不定期企画、
    それが「モトマチセレクション」です。

    以下のフォーマットで表記しています。
    ①上映期間
    ②サブタイトル
    ③タイトル
    ④上映作品

    Vol.7
    ①3/3~3/16
    ③映画の灯をともし続ける町に。
    ④『小さな町の小さな映画館』
    この作品は普通に巡回上映していますので、本当はモトマチセレクションという
    特殊枠を設けないでもよかったのですが、タイトル通り、小さな映画館のお話で
    他人ごとではない感じでして、とても良い映画でしたので、モトセレに入れて
    しまいました。他人事ではないと言っても、映画の主役の大黒座さんは大正時代
    から続いている映画館です。しかしそれでもエラそうに肩肘張った感はありません。
    当時のブログにもかきましたが(こちら→)現在の館主ご夫婦がとても素晴らしく
    て、たまらなくて、私は泣いてしまいます。
    モトセレタイトルの「映画の灯をともし続ける町に」というのは私の願いであります。
    大黒座を目指すというより、館主のようになりたくて映画館をしましたから。
    まあ、しかし私の場合4年で終わってしまいました。

    Vol.8
    ①3/10~3/16
    ③見えなかったものと、見えたもの。
    ④『3.11 A Sense of Home Films』
    この映画は、一般公開されていませんでした。3.11の震災の為に、河瀬直美さんが
    呼びかけ人となって、短編を依頼して集まったものを1本にしたオムニバス映画です。
    奈良の映画祭が製作でワールドプレミアをして、その中の一編を撮ったビクトル・
    エリセさんも来日されたのが話題になりました。
    この作品は私ではなく、うちにボランティアで来ている人が、上映しようと一生懸命
    に頑張って実現した企画です。タイトルも私がつけたものではないです。
    しかしその中の監督の一人である、山﨑都世子さんが舞台挨拶に駆けつけて下さったり、
    その後も交流が出来ましたので、とてもよかった企画であったと思います。
    ボランティアさんの一声でこんな企画もするのがモトマチセレクションの良いところ。

    Vol.9
    ①3/17~3/23
    ③遠くの難民、近くの難民
    ④『すぐそばにいたTOMODACHI』『ビルマVJ 消された革命』
    こちらの作品は在日ビルマ人のお話です。国に帰れず、日本の難民制度にも阻まれ
    過酷な状況にあるにもかかわらず、3.11東北大震災の被災地でのボランティアをして
    いたというお話です。少し前に上映された『ビルマVJ』と共に上映して、ビルマ
    難民の支援をしている中尾さんと箱田さんのトークも開催し、ビルマ難民の現状を
    知ろうという企画です。モトセレタイトルは私が考えたものではありません。
    もちろんチラシはオリジナル。

    Vol.10
    ①4/28~5/4
    ②ピンクフロイド映画祭
    ③あなたがここにいてほしい~狂ったダイヤモンドのおせっかい~
    ④『ザ・ウォール』『モア』『ラ・ヴァレ』『SWINGING LONDON:ロンドン66-67』
    これはゴールデンウィークの目玉にしようとして失敗した企画です。
    あ、タイトルは私です。ピンク・フロイド好きなら解るアルバムや曲のタイトルを
    繋げたものです。しかし『ザ・ウォール』がフィルムで音が良かったので、ちょっと
    爆音気味上映をしたところ「元町映画館は音が良い」との称号を戴きまして、そこ
    は成功ですね。ほかの作品は60~70年代B級映画まっただ中という感じで、私は
    面白かったですが、皆さんには「は?なんじゃこれ?」という感じでしたね。
    あ、当時のブログにはピンク・フロイドのおもしろ説明もありますのでどうぞ。
    こちら→
    そして何よりチラシが素晴らしくて私は大好きです。これは現支配人の林さん作で
    ございます。サイケでキレイです。良く出来ました◎。

    Vol.11
    ①7/7~7/13
    ③YOUNG DIRECTORS A GO GO! ーndjc傑作選ー
    ④『あかり』『パーマネントランド』『動物の狩り方』『アンダーウェア・アフェア』
    『琥珀色のキラキラ』『第三の肌』『UFO食堂』
    こちらも私はあまり咬んでいませんが、ndjcという若手映画作家育成プロジェクト
    からの上映依頼でした。直接は『あかり』の監督が神戸出身で是非元町でとのこと
    だったと思います。これまでに撮られた全33作品の中から元町映画館で7作品選んで
    上映しました。
    『動物の狩り方』には今をときめく能年玲奈ちゃんが出ており、上映時も
    「この娘誰?めちゃめちゃかわいい!」とスタッフ間では話題になっていましたが、
    お客さんは少なかったですね。今なら、それだけで相当入ったでしょうね。
    これもチラシはオリジナルで、スタッフAさんです。とても可愛いチラシです。

    Vol.12
    ①7/14~11/2
    ③追悼テオ・アンゲロプロス
    ④『旅芸人の記録』『狩人』『アレキサンダー大王』『シテール島への船出』
    『蜂の旅人』『霧の中の風景』『こうのとり、たちずさんで』『ユリシーズの瞳』
    『永遠と一日』『エレニの旅』
    こちらはちょっと言わして頂きます(笑)。
    1月にアンゲロプロスさんが亡くなったというのに、どこもなぜか上映をしません。
    それならうちがさせてもらいます。という感じで、関西で一番最初に上映を決めた
    のは私です。やるなら旅芸人以降全部やります!と豪語したものの、いっぺんに
    10本入れるとスクリーンが1つの当館は他の作品上映を圧迫しかねます。
    なので、ゆっくりと3ヶ月半で間を空けて上映しました。初の実験的な上映でした。
    でもいっぺんにするよりお客さんはちゃんと観れたとのご意見を戴きましたので、
    それで良かったかなと思います。
    あと、アンゲロプロスさんはギリシャ情勢とか理解する必要があるので、当時の
    パンフレットの抜粋の配布もしました。
    これも皆さんにはとても喜んで頂けたみたいで、良かったです。
    このちらしもオリジナルでかっこ良くできました。スタッフAさんです。こちら→
    当時のブログでもお客さんの様子などをいっぱい書いています(こちら→

    Vol.13
    ①8/18~8/24
    ②元町映画館2周年記念!
    ③幻想の魔術師カレル・ゼマン
    ④『ブロコウク氏 映画製作の巻』『クラバート』『水玉の幻想』『クリスマスの夢』
    『ホンジークとマジェンカ』『鳥の島の財宝』『盗まれた飛行船』
    こちらは、1周年は私の企画でしたので、2周年は林さん企画で。という事で、
    林セレクションです。私はシュワンクマイエルはいっぱい観てますが、ゼマンは
    あまり好きではないので少ししか観ておりません。なので林さんにお任せで。
    チラシは例によってスタッフAさんです。こちら→
    いつも素晴らしいセンスですぅ。
    1周年も2周年もそして3周年も、全国で元町映画館でしか上映していない企画
    なので、映画館としては映画館冥利につきるというものです。
    唯一無二の元町映画館ですから。2周年のブログはこちら→

    Vol.14
    ①9/17~9/30
    ②『かぞくのくに』アカデミー外国語映画賞日本代表選出記念!ヤン・ヨンヒ監督特集
    ③ひとつのかぞく、ふたつのくに
    ④『ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』『かぞくのくに』
    こちらは『かぞくのくに』を上映して欲しいとの配給からの依頼でした。
    リーブルさんで盛況だった作品なので、後からするのはいやだなと思い、断ろうと
    しましたが、私は個人的にヤン・ヨンヒ監督の『ディア・ピョンヤン』がめちゃ
    素晴らしい作品だと思っていたので、ちょうど良かった、旧作も出来たらいっしょに
    モトセレで上映しようと思い考えた企画です。何とか監督も呼べましたし、お客様も
    いっぱい来られて、とても大成功な企画になりました。
    モトセレタイトルも私が考えました。ちょっと気に入っております。
    『かぞくのくに』に感動した人に『ディア・ピョンヤン』を観てもらえば必ず
    素晴らしさが伝わると思ってやりました。『かぞくのくに』の上映前にマイクで
    『ディア・ピョンヤン』の説明をして頑張りました。
    「元町映画館ならこう上映する」という強い意思が少しでも伝わったように思います。
    その私のコーフンぶりがわかる当時のブログはこちら→

    Vol.15
    ①12/22~12/28
    ②『こっぴどい猫』公開記念 今泉力哉監督特集
    ③男と、女と、今泉力哉と。
    ④『STUDENTS&TEACHERS』『nico』『tarpaulin』『TUESDAYGIRL』
    『最低』『微温』『此の糸』
    今泉力哉監督は、まだまだ知られていません。が、私が『こっぴどい猫』を観てピン
    と来まして。この人は天才ではなかろうか?と思いました。
    で、調べると短編でもいろいろと賞を取っており、ちょっと気になって、監督に直接
    お願いして短編のサンプルを送ってもらいました。で、やっぱり天才だよね。
    という結論が出まして、勝手にモトセレで特集上映をしてしまいました。
    特集上映なんて東京でしか、されていない新人監督なのに、私の独断で地方初の特集
    上映をしてしまいました。
    この企画は、個人的にはとても良かったと思うのですが、他の人はどう思ったか
    わかりません。今泉さんも(奥さんに諭されて)東京からわざわざ来て頂けたことは
    とてもうれしかったです。
    タイトルはいろいろと悩みましたが、これが一番気に入っています。チラシの解説文
    も私が、書きました。
    新作『サッドティー』はまだ観ていませんが、天才なので良いに決まっております。
    東京国際映画祭でプレミア上映されたみたいですね。
    当時のブログ「今泉家」はこちら→
    チラシはもちろんAさんです。めちゃめちゃかっこいいです。私もお気に入りです。

    というわけで、第二弾(2012年分)終了。
    残すところ、あと一回。
    最終回に続く。
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