2012.08.09
これを見ずして明日を語るな。

いやー、アンゲロプロスすごいですねー。ここまで実験的だったとは!
以前観た時はストーリーを理解しようと必死だったからでしょうか、今回こうやって冷静に
観ると、攻撃的なぐらいにラジカルな面が観れて、あらためて凄いオッサンだなーと。
当時ならアヴァンギャルドの域に達していたのでは?と思いますよね。
『旅芸人の記録』も『狩人』も『シテール島への船出』もいろいろな仕掛けがあって、
それに騙されるというか、身を任す心地よさったらないですよね。
長回しだけが特に取り上げられますけど、映画手法の妙技の数々は、ここに書き上げれば
それこそ三時間半とかかかりますね、こりゃ。
ハリウッドのどんなスペクタクルよりもスペクタクルですよね。
おもしろくて、オモシロくて、カッコよくて、重たくて、笑えて!
私は4時間でも、何時間でもずっと見続けたい、身を任せたいと(それこそ『CUT』のよう
に“浴びたい”)と思いました。
映画監督とか目指す人は、全員がアンゲロプロスさんのフィルムを解体して勉強・研究
すべきだと思います。
そうすれば今日のような日本のカス映画はこの世から無くなるんじゃないかと思うんだけど。
あらためて惜しい人を亡くしました。
モトマチセレクション『追悼テオ・アンゲロプロス』は11月2日まで追悼しております。
てなわけで、
元町映画館2周年企画はチェコアニメの巨匠『幻想の魔術師 カレル・ゼマン』ですよ。
『ムカデ人間』じゃないよ。
例によって元町映画館オリジナルチラシ!世界に1つのオリジナルチラシ!
お部屋に1枚オリジナルチラシ!
皆さん、観に来てね。えーと、去年ヤン・シュヴァンクマイエルを観られた方は
全員来ないとダメよ。元町映画館を愛する人もみんな来てね。2歳のお誕生日祝ってね。
今回の特集はホントに元町映画館だけの企画なので、たぶんどこの映画館でも演ってませんよ。
貴重ですよ。カレル・ゼマンさんをフィルムで観れるなんて(デジタルも1本あり)。
とにかく!お誕生日(8/21)にはみんな来てね。お祝いしてね。今年はレディースデーですよ。
最後に、来週からの上映作品の「おもしろイチオシ映画」は・・・これだっ!
お盆映画『ハロー!?ゴースト』!(『ムカデ人間』じゃないってば。)
ん?マジ?と思われた人もいるでしょうが、私この映画大好きです!
このポスターのビジュアルの悪さからいくと、しょーもない映画のように思われるかも
しれませんが、これが、単なるコメディではなく、ホロッと泣いてしまうハートフルな
感動作でして。私なんて、ふいを突かれた感じでダーっと泣いてしまいました。(T_T)
是非みてください。やっぱ韓国映画は面白いわ!ってなりますから。
オチを言ってしまうとダメなので、説明できませんが、良く出来た映画です。
チャ・テヒョンさんの芸の細かさも必見!
あ、1つだけご注意を。お盆のお墓参りに行く前に観て下さいね。いつもと違った気分で
お墓参りが出来ます。なぜお盆に上映したか解りますから。
騙されたと思って一度観て下さい。ダメだったら私個人で返金する覚悟であります!
ぜひ、是非、ゼヒ!観て下さいね。
いや、しかし『王朝の陰謀~判事ディーと人体発火怪奇事件』も面白いんですけどね。