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2012.03.09
映画館の何たるか

もうそろそろホトボリも冷めた頃なので、コソっとアップ。
というわけで「映画戎」皆さんの予想通り緊張しまくりで、ちゃんとお客さんに伝わった
のか良く解らないトークになりました。
しかも2時間しゃべりまくりでも、時間が足りなかったとは。。。とほほですね。
あと2時間あれば。。。ってみんな帰ってしまいますか。
やはり、大勢の前ではおもしろ発揮出来ませんでした。二人っきりで、ピロートークでしたら
得意なんですが。。。ってもう良いですか。そうですか。
やはり、男は黙ってサッポロビールですね。て、私お酒も飲めません。ギャフン。
気持ちを切り替えまして。今回の画像はモトマチセレクションです。
「モトマチセレクション」てば「“今、スクリーンで観たい映画”を元町映画館独自の
視点で選ぶ、新旧洋邦、ジャンルも問わずの不定期企画」です。
去年10月からなので、約5ヶ月ぶりのモトセレです。今回でvol.7。
タイトルは「映画の灯をともし続ける町に。」選んだ映画は『小さな町の小さな映画館』です。
有名な映画ではありません。
しかし、元町映画館が自信を持って、モトセレにしているという事は、是非皆さんに
観て頂きたいという強い思いからです。3月16日まで只今絶賛上映中!
映画は北海道の浦河町という海辺の小さな町にある、一軒の映画館「大黒座」の物語です。
この映画館は93年もの長い年月営業しています。93年前と言えば大正時代ですね。凄いです。
しかし、この映画を選んだ理由は「元町映画館も大黒座を目指して頑張らなきゃね」という
思いではないです。(いや、頑張るのは頑張りますけどね)
そうではなく、この映画館の館主(現在は四代目)ご夫婦がとても素晴らしいのです。
いや、館主だけではなく、大黒座にかかわる総ての人達がとてもいきいきしていて、
たまらなく愛おしいからです。
皆さん映画好きなのはモチロン、ちゃんと(←ここ大事)生きておられます。
楽しそうに仕事をして、いや問題はいろいろとあるでしょうが、最終的には楽しそうに
生きているんです。経済的には皆さんそれほど裕福ではなさそうです(失礼!)が、
愚痴や文句など声高に言うのではなくて、人生を謳歌しているという感じです。
こういう世界を見ると「幸せってなんだろう」とか「豊かさとはなんだろう」と考えず
にはいられませんよね。皆さんもこの映画を観たら浦河に住みたくなると思います。
浦河に住めば、ギスギスした私の心も豊かになるのではと思ってしまう。
そんな人生讃歌映画です。
この映画のポスターになっている鈴木翁二さん(ガロで有名な『オートバイ少女』の原作者)
の絵が、これまたサイコーにかっちょよくて、おもしろいです。
皆さんも元町映画館に来てポスターを見て下さい。細かくて端から端まで見所満載!と
いった絵です。あ、これポストカードになってて受付で売っていますので、是非
一家に一枚どうぞ。たったの100円。超お買得。
鈴木翁二さんも浦河に住んでしまってます(笑)。映画にも出演されてます。
これがまためちゃめちゃ男前ですねん。惚れてまうやろーですわ。
映画の中で言いますが、経済とは離れたところに映画館はあり、お金は1つの道具だから。
あればあるで良いが、無ければ無いだけの生活をすりゃあいい。と。
大黒座の四代目ご夫婦の最後のお話が、とても同感で、嬉しくて(例によって)私
泣いてしまいました。泣きながら、うん。うん。と頷いていました。
いくらヤメたくないヤメたくないと思っていても、映画を観に来てもらえなければ、
映画館は続けられません。
ご夫婦は言います。「映画館をなんとしてもやらなければならないというのは無いです。
大変ですけど、ヤメなきゃいけないという理由にもならないですしね。
もし、お客さんが観に来てくれなくなれば、それはこの町に映画館はいらないということ
なので、ヤメたらいいと思う。」と。
93年も営業している映画館を止めるのは並大抵の気持ちでは出来ませんよね。
凄い人だなと思います。“映画館の何たるか”を確実に理解している人の言動ですよね。
ご夫婦の顔がとても優しくて心から癒されます。
逆にこういう考えだから、大黒座は続いているのかも知れませんね。
お客さんが続く限り映画館は続くのです。
この映画のキャッチフレーズは大黒座三代目の口癖
「映画を見ない人生よりも、見る人生の方が豊かです」
元町映画館もイイ映画館になれるかな。
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