2012.01.22
みんな映画を愛しているぞ!

皆さまこんばんわ。今日の画像はぼけぼけぼけぼけですが。
今日の元町商店街は春節祭の龍の舞でドンドンシャンシャンと盛り上がっております。
ま、外に人は溢れておりますが、元町映画館には入って来ませんね。
『CUT』やってますよ。と。
『ヤクザガール』もとっても良い映画なんですが。。。
『CUT』はアミール・ナデリ流の映画愛の表現の仕方といった映画です。
ストーリーなんてもうどうでも良いのではないでしょうか。
今の映画界の現状を憂いて攻撃的に表現しますが、私はとても“変”で楽しい映画でした。
映画を直に浴びて身体を癒すという映像は、おもしろかったです!
先日大森一樹監督がうちに『CUT』を観に来られ、高笑いで出て来て
「いやー、おもろかったわ」とおっしゃってました。
たぶん私と同じような見方なのでしょうね。しかし帰り際に
「いやー、でもこれは客来んぞ」と一言。。。ギャフン!
『CUT』はお客さんのあいだでも賛否両論です。皆さんはどう観ました?
先日『幕末太陽傳』を観ました。いやー、凄かったです。
観ていて、最初は心の中で驚きの拍手。それが喝采になり、そして最後には、
これが涙に変わってしまいました。途中から泣きっぱなし。
もちろん涙を誘う映画ではなく、がっはっはと笑う映画ですが。
しかし、映画が好きな方ならこの映画涙無しには観れないんじゃないかなと思います。
お金は一文も無しだが、したたかに、持ち前の才覚でぐんぐんと皆から好かれ、
信頼され、そしてその信頼に応えてしまう“居残り佐平次”。
画面狭しと動き回るフランキー堺の足先から頭のてっぺんまで、その動きの
すべてが「芸」といわれるものであり、そうだ!これこそが「役者」だったのだ!
と思わずにはいられない。
いや、フランキー堺だけではない。左幸子が!南田洋子が!石原裕次郎が!
小林旭が!二谷英明が!金子信雄が!西村晃が!岡田真澄が!小沢昭一が!
芦川いづみが!菅井きんが!山岡久乃が!。。。
みんなめちゃめちゃ楽しそうに動き回ること!
そう。そこに出演している全員の身体の奥底から溢れ出るもの凄いパワーに
圧倒され、そして私は涙しました。
そこにいた全員(出演者のみではなく制作側も、たぶん一人残らず)が映画を
愛して、良い映画を撮ってやるぞと思っていたに違いない事が画面全体から溢れ、
伝わって来る。
嗚呼!こんな時代があったのだ!全員が映画を愛しているぞ!
日本映画黄金時代とはこれなのか!まさに黄金時代だ。
あの時代に自分が映画屋をしていたなら幸せだっただろうなと思う。
現在、確実に昔を懐かしむであろうし、今の映画業界に嘆いているに違いない。
映画が撮られた1957年(昭和32年)は戦後僅か12年しか経っていない。
しかしこの後の高度成長期に至る日本人のパワーを『幕末太陽傳』は
余す所無く描いている。今の自分も頑張らないとなー。とひとりごちたり。
この映画を東北の被災者の方々に見てもらいたいと思う。
元気をもらえるんじゃないかと思う。とキレイな締めを私がするわけもなく、
今日も元町映画館のロビーでは“幕末太陽傳ごっこ”で「ごめんなんし~」とか言ってます。
ぎゃふん。
『幕末太陽傳』はシネ・リーブル神戸さんで。まだやってる!是非!
元気もらえるよ。
あ、『CUT』『ヤクザガール』は元町映画館ね。よろしくどーぞ。
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